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中国の医療機器の補助金効果は一服の兆し
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中国の医療機器の補助金効果は一服の兆し
2026年 6月 16日
ストラテジー / 株式
アジア株ストラテジー
医療機器メーカーは海外販売と、新技術の商用化に力を入れる
中国の医療機器の入札額では高額医療機器の需要が一服シニア中国株式ストラテジスト:
王 申申 2025年の中国の医療機器市場は、相次ぐ財政支援の強化を受け、入札額が
+81 3 6202 8480 前年から3割増と、2022年以来の高い伸びとなった。そのうち、設備更新への
shenshen.wang@mizuho-sc.com
手厚い補助金支給措置を背景に、関連の入札額は前年比+473%と急拡大し
た。品目別では、MRI、PET、CTなどを中心とする画像診断機器の入札額は前
年比+48.8%、放射線治療設備は同+41%、生命維持装置は同+30.9%などが
著しく増加したものの、外科手術器具は同23.4%減、対外診断用医療機器関
連でも小幅に減少した。中国政府が医療機器の国産化や内製化を促してお
り、医療機器のリサーチ会社、衆成数科の集計では、2025年末時点ではMRIの
国産比率は35.4%、2023年から+11pptと上昇したが、CTの国産化率は40.9%
で、2023年末から4.6pptと小幅な増加にとどまった。2026年にも医療分野の設
備更新に対する政府補助金が継続されているが、2026年1-3月の入札額は前年
同期比14.4%減と2桁減に転じ、なかでも設備更新関連の入札額は同17%減と
目立った。前年同期の高い伸びからの反動減があるほか、画像診断機器の入札
額は前年同期から2割減となり、購入需要は一服しているようだ。一方で、放射線
治療設備は同+40.2%と増加の勢いが衰えておらず、輸血・透析・体外循環関連
は前年同期から2割増と需要が回復しているもようだ。
中国の医療機器メーカーにとって海外販売の拡大が追い風
中国の医療機器市場では、画像診断機器の購入需要が2026年に入り縮小し
たことなどで、GE、フィリップス、シーメンスなど外資メーカーの中国販売に悪
影響を与えたようだ。中国の医療機器メーカーの1-3月の業績はバラツキが大
きく、海外進出を進めている企業が堅調な業績をみせる。医療機器大手の邁
瑞医療の売上高は1-3月にプラスの伸びとなったが、そのうち、中国国内の売
上高は2桁減であった。中国の医療機器の輸出は、1-3月の合計では前年同期
比+11.5%と、2025年通年の前年比+6.0%から伸長し、輸出の増加傾向が続い
た。輸出額の大きい品目は、内視鏡をはじめとする高度医療機器、画像診断機
器やリハビリ機器などだった。対照的に、医療機器の輸入額は1-3月合計で前年
同期比+1.7%と、2025年の同0.4%減から改善したとはいえ低い伸びとなり、5月
末時点で再びマイナス圏に転落し中国国内の需要不振が続いている。中国で
も低侵襲治療の整備拡大と政策支援を背景に、内視鏡の国内需要は2025年
に堅調に推移し、輸入台数が前年比+35.1%と回復したが、2026年1-4月の合
計は前年同期比58.4%減と大きく落ち込んだ。一方で、内視鏡の1-3月の輸出
台数は同+22%と、2025年の前年比+17.3%から増加した。内外市場の温度差
が2026年に入り広がっていることから、中国の医療機器メーカーは海外市場
に力を入れているようだ。
中国株式市場では、2025年末に発表された「高度医療機器の優先審査品目
リスト」にはじめて掲載された手術ロボット、ブレイン・コンピューター・インター
フェース/BCI、高度画像診断設備などが優先審査の対象になったことが注目さ
れている。特にBCIに関して、Neuralinkの商用化計画を受け、中国当局は3月
に四肢麻痺の患者向けに握力の回復治療に使われるBCIの販売許可を下し
た。臨床研究から商業化に向け一歩前進したとみられ、複数のBCI量産開始
が予想されている。
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